• 佐藤 和弘

スモールウィンによって、「過度な悲観」に陥らないようにバランスを取る

Updated: Apr 19

有事のリーダーシップにおいて避けなければならないのは「過度の楽観」であり、重要なのは「健全な悲観」である。

だが、この「健全な悲観」のバランスを保ち続けることは簡単ではない。日々状況が変わり続けるなかで、そのたびに「健全な悲観」をもとに判断しようとしていると、その悲観が積み重なり、いつの間にか「過度の悲観」に陥りかねないからだ。

悲観は「健全」であることに意味がある。それが「過度」になってしまうと、組織の中に暗い影を落としてしまい、絶望感の空気に支配されてしまう。

だからこそ大事なことは、スモールウィン(小さな成功)によって、「過度な悲観」に陥らないようにバランスを取ることである。

日々の9割の悲観のなかで、1割の楽観につながるスモールウィンを生み出す。そのスモールウィンの種は、誰かのちょっとした感謝だったり、ほっとした表情かもしれない。リーダーは、そのほんの一瞬のスモールウィンの種を見逃さず、見つけ、拾いあげ、ポジティブに意味づけ、スモールウィンとして組織全体に伝える。

こうして、組織の人たちが絶望感の空気に支配されないように支えることが、有事のリーダーの重要な役割となる。スモールウィンは、組織の人たちを救い、そしてリーダー自身も救うことになる。

Recent Posts

See All

有事のリーダーシップと「成功体験と習慣化」

平時の制度は有事には通用しない。だが、平時に制度化されたことには、そうすることが良いと判断した成功体験があったからであるから、制度を変えることに対して、組織の人たちからの不安や反発があることは、容易に想像がつく。 さらに、制度は「行動の仕組み化」であるので、制度によって長年の行動が習慣化されてしまうと、頭ではわかっていても、行動変容することが難しくなってしまう。 平時にはマネジメントが、有事にはリ

有事標準のリーダーは、平時でも有事でも報われない

有事標準のリーダーは平時では報われない。 アレもコレもを選べる平時において、アレかコレかを選ぶような決断を行わざるを得ない状況は、確かにイメージしにくい。だから、リーダーが時折口にする有事標準の言葉は、組織の人たちには届かない。 さらに、ただ届かないだけならまだしも、変人(変わった人)扱いされたり、オオカミ少年扱いされるどころか、「せっかく(組織が)明るく仲の良い雰囲気なのに、水を差すようなことを

© 2013 by Kazuhiro Sato