top of page
  • Writer's picture佐藤 和弘

ノンテクニカルスキル×生成AI Day17〜ChatGPTが複数の「あるべき姿」を描く〜

ChatGPTが生成する「あるべき姿」「問題」「原因」「対策」の4つの情報の中で、もしかすると「あるべき姿」に関する情報が、最もChatGPTの「AIだからこそのクリエイティビティ」を発揮する、言わばChatGPT自身の腕の見せ所なのかもしれません。


ただ、人間側が入力する「目的」や「現状」に関する情報やプロンプトによって、ChatGPTのクリエイティビティの度合いは大きく変わってくるととらえています。このことも踏まえると、言わば「生成AIによるノンテクニカルスキルの自動化」において、最適なプロンプトを探す旅(ChatGPTとの継続的な会話)が重要になってきます。


今回(Day17)の会話 ********************* 【佐藤】当事者(人間側)が「現状」に関する情報を入力した際、あなたがどのような「あるべき姿」に関する情報を生成するかは、やはり当事者が入力した「目的」に関する情報に依存すると言えます。

日常で例えれば、非日常的な空間で楽しむという「目的」であれば、テーマパークへ行ってアトラクションに乗っている具体的な状態が「あるべき姿」になるかもしれませんが、日常的な空間でのんびり過ごすという「目的」であれば、家で映画を観ている具体的な状態という「あるべき姿」に変わるかもしれません。

一方で、同じ「目的」であっても、複数の「あるべき姿」を描くことができることもあるでしょう。先の例で言えば、非日常的な空間で楽しむという「目的」を実現できるのは、テーマパークだけではなく、リゾートホテルに泊まって食事を楽しんでいる具体的な状態も「あるべき姿」として描けるはずです。

このことも踏まえ、私は、医療現場の問題解決において、ある1つの「現状」に対して、「あるべき姿」は1つとは限らないということを前提にしておくことが大切だと考えています。旅に例えると、旅の目的地(あるべき姿)の選択肢が、必ずしも1つとは限らないように。

ただ、当事者(人間側)にとって、現場業務の中で「あるべき姿」を複数描くのは、実際には難しいと感じるのではないかと想像します。だからこそ、あなたが当事者の代わりに複数の「あるべき姿」に関する情報を生成することができれば、当事者や他のスタッフが「そのような目的地もあるのか(あるべき姿の描き方もあるのか)」といった有意義な気づきが得られるのではないかと思います。

そこでお伺いしたいのは、当事者がある「現状」に関する情報を入力する際に、例えば「この『現状』に対して、『あるべき姿』に関する情報を3種類考えてください」といったようなプロンプトを入力した場合、あなたは3種類の「あるべき姿」を生成することは可能でしょうか?

【ChatGPT】はい、そのような要求に対応することは可能です。当事者が「現状」に関する情報とともに「この『現状』に対して、『あるべき姿』に関する情報を3種類考えてください」というプロンプトを入力した場合、私はその指示に従い、可能な「あるべき姿」を複数提案することができます。 それぞれの「あるべき姿」は、異なる視点や取り組み方を反映している可能性があり、これにより当事者や他のスタッフは新たな視点や可能性に気づくことができるでしょう。それらの選択肢の中から最も適切なものを選ぶか、あるいは異なる「あるべき姿」から新たな視点やアイデアを引き出して組み合わせることも可能です。 ただし、生成される「あるべき姿」は、入力された「現状」や「目的」に基づいていますので、それらの情報が明確であることが重要です。また、全ての「あるべき姿」が現場の具体的な状況に完全にマッチするわけではないかもしれません。そのため、生成された「あるべき姿」は参考の一つとして考え、必要に応じて適切に修正や調整を行うことが重要です。

Recent Posts

See All

基礎編に引き続き、先日は群馬県病院局(群馬県立4病院)職員研修【ノンテクニカルスキル管理職編】の分散ハイブリッド型オンライン研修で講演しました。 リーダーシップとマネジメントの違いはいろいろな表現で語ることができると思いますが、僕は前者が「働きかけ」であるのに対して、後者は「仕組みづくり」だととらえています。 世の中を見渡すと、不特定多数の人たちが正しい行動を取ることができるように、さまざまな仕組

毎日のように生成AIに関する新たな話題が出てきますが、医療現場への導入という観点では、そのような新たな話題を追いかけるよりも、既存の生成AIをどのように活用していくか、現場の半径5メートルの中での具体的な実践方法について議論していくほうが良いと考えています。言い換えると、「既存の生成AIの使い倒し方を考える」ことを優先するということです。 なぜならば、実際に使ってみるとわかるように、既存の生成AI

言語生成AIは、一時的なブームで終わるのではなく、インターネットと同様に、社会的な基盤になっていくと予想しています。 それは、端的に言えば、他でもない「言語」を扱うものだからです。 生成AIは、近い将来一時的なブーム感が社会に広まっていくとは思います。ただ、すでに現状の生成AIですら人間と見分けがつかないくらいの自然な言葉で会話ができ、そして人間が言葉を使ったコミュニケーションを通じてさまざまな仕

bottom of page