top of page
Writer's picture佐藤 和弘

ノンテクニカルスキル×生成AI Day25〜個人情報や機密情報を含めずに「現状」に関する情報を整理し入力するためのアイデア〜

ChatGPTなど生成AIを実際に医療現場で活用する際に避けては通れない「個人情報」「機密情報」の問題に踏み込んでみました。


僕の言う「情報のフィクション化」と、ChatGPTの言う「情報の抽象化」「シナリオの生成」は、基本的には同様のアイデアですね。


今回(Day25)の会話 ********************* 【佐藤】問題解決の六大大陸(世界地図)を使ってあなたが問題解決プランを生成する「問題解決プラン作成の自動化」の目的は、答えを得ることではなく「選択肢」を増やすことです。つまり、あなたが生成した問題解決プランを1つの考え方(選択肢)として参考にし、当事者(人間側)が自施設の医療現場に即した問題解決プランに仕上げていくのがよいと考えています。

一方で、実際に医療現場であなたに問題解決プランを作成してもらうために考えなければならないのが、やはり「個人情報」や「機密情報」の取り扱いについてです。当事者が「目的」や「現状」に関する情報を入力する際、患者さんやご家族、スタッフなどに関する個人情報や、外部に出すべきでないその施設の機密情報などを入力してしまうことは避けなければなりません。

このことは、実際に医療現場での問題解決プランの作成において、あなたを活用することができるかどうかを決めるほどの重大な問題だと思います。

では、具体的に、当事者が特に「現状」に関する情報を入力することに関して、どうやって個人情報や機密情報に関する問題が起こらないようにするのか、私のアイデアをお伝えします。それは、実際の出来事ではなく、あくまでも創作した内容を入力する、言わば、「現状」に関する情報の「フィクション化」です。

ここで大事なことが、先ほどお伝えした「選択肢」の話です。あなたに問題解決プランを作成してもらいたいのは、答えを得ることではなく、あなたの「考え方」を参考にして、そこから得られる学びを生かして当事者が問題解決プランを仕上げるためです。ですので、極論すれば、あなたの「考え方」を参考にすることができれば、あなたの「考え方」を学ぶことができれば、実際の「現状」に関する情報でなくてもよいと言えます。

であれば、当事者が入力する「現状」に関する情報は、患者名を変えたり、類似しているものの実際とは異なる状況に書き換えたりしながら、「現状」に関する情報をフィクションの内容にすればいいのではないかと考えています。

このアイデアに関して、あなたのご意見をお聞かせください。また、このアイデアに問題点や欠点、注意すべき点がある場合は指摘してください。

【ChatGPT】あなたが提案した「現状」情報のフィクション化というアイデアは、実際の個人情報や機密情報を保護しつつ、問題解決のプロセスを進めるための有効な手段であると思います。特に医療現場のように、患者のプライバシーや機密情報が厳格に保護されるべき環境において、このような手法は大きな価値を持つでしょう。

しかしながら、フィクション化する際にはいくつか注意すべき点があります。

1. **情報の一貫性**: フィクション化する際には、全ての情報が一貫していることが重要です。情報の不整合があると、正確な問題解決プランの生成が困難になります。

2. **現実性の保持**: フィクション化するときには、現実の問題解決の状況と適切に対応するような情報を提供することが重要です。実際の問題と大きくかけ離れたフィクションでは、有用な解決策が提案できない可能性があります。

3. **匿名性の確保**: フィクション化する際には、情報が特定の個人や施設に結びつけられないようにすることが重要です。例えば、一部の情報を変えたとしても、それが組み合わさることで特定の個人や施設を推測できる可能性があります。そのため、情報を十分に匿名化し、個人や施設の特定が不可能であることを確認する必要があります。

4. **教訓の有効性**: フィクション化した情報に基づく問題解決プランから得られる教訓や洞察が、現実の問題解決に適用可能であることが重要です。そのため、フィクション化した情報も現実の問題と十分に類似していることが求められます。

これらの注意点を踏まえて、フィクション化する際には十分に慎重になることが必要です。それにより、プライバシーと機密性を保護しつつ、問題解決の過程を有効に進めることが可能となるでしょう。フィクション化した情報に基づいて問題解決プランを生成することで、当事者がそのプランを参考にして現実の問題解決プランを考え、実行することができます。これは、情報のフィクション化によって現実の状況から一定の距離を置くことができ、その結果、新たな視点や洞察を得ることが可能となるためです。

しかし、一方で、フィクション化は必ずしも最善の解決策とは限りません。情報のフィクション化は、問題の本質を適切に捉えることを難しくする可能性もあります。したがって、フィクション化した情報を基に問題解決プランを考える際には、その限界を理解し、それを補完するための追加の手段(例えば、一部の具体的な情報に基づく分析や、実状に基づく直接的な観察など)を探求することが重要になります。

あなたの提案したフィクション化という手法は、確かにプライバシーの保護と問題解決という二つの課題をバランス良く達成するための有用な手段となり得ます。しかし、その実装と運用には慎重さが求められ、特定の状況によっては他の手段と組み合わせることが有効となるでしょう。

【佐藤】では、当事者が個人情報や機密情報を含めずに「現状」に関する情報を整理し入力するために、あなたが最善だと考える方法を教えてください。

【ChatGPT】「現状」の情報を整理し、個人情報や機密情報を含めずに入力するための方法として、以下の3つのステップをお勧めします:

1. **情報の抽象化:** 具体的な個人情報(名前、年齢、性別など)や機密情報(診療情報、特許情報など)を含む詳細を抽象化します。例えば、特定の患者の名前ではなく、「患者A」という形で参照することで、必要な情報を保持しながら個人を特定することを避けることができます。

2. **シナリオの生成:** 具体的な情報を基にシナリオを作成し、そのシナリオに基づいて情報を入力します。このシナリオは、現実の問題と類似した状況を反映しているが、個人や特定の組織を特定できないようにするため、フィクショナルな要素を含むべきです。

3. **情報のレビューと確認:** 情報を入力した後、その情報が個人情報や機密情報を漏洩しないことを確認するために、もう一度レビューすることが重要です。特に、他の人がその情報を見た場合に個人を特定することが可能かどうか、また、それが組織の機密情報を暴露していないかどうかを確認します。

これらのステップを通じて、当事者は現状の情報を整理し、その情報を私と共有することができます。しかし、常に注意が必要であり、全ての情報が厳格に管理され、適切なプライバシー保護が実施されていることを確認することが重要です。

Recent Posts

See All

人間における自己教師あり学習(自分から学ぶ)

昨今のAIの基盤となっているニューラルネットワークは人間の脳の神経回路を模したものですが、一方で、AIを理解するということは人間(の脳)を理解することにつながるという学びの相互作用的な関係にあると言えます。 そのうえで、大規模言語モデルにおいて「トランスフォーマー」とともに...

効率系と創造系の2種類の生成AIの活用の観点

生成AIの使い道は、大きく「効率系」と「創造系」の2種類に分けることができます。 前者は、例えば文書の自動作成や文章の要約など、10の労力を自動化によって5に減らすといったイメージで、「分母」の議論と言えます。世の中の生成AIにおける議論は、多くが効率系の議論ではないかと思...

カネカ労働組合高砂支部で講演しました

先日は、カネカ労働組合高砂支部で講演しました。 医療の立場で他の産業・業界の方々にノンテクニカルスキル教育を提供しているのには、ある目論見があります。それは、「逆輸入」です。 医療発のノンテクニカルスキルを通じてさまざまな産業・業界現場で小さな成功を量産していただき、その成...

Comments


bottom of page