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  • Writer's picture佐藤 和弘

ノンテクニカルスキル×生成AI Day7〜「本当の『問題』は何か?」を考えることの重要性と難しさについてChatGPTと考える〜

前回(Day6)の会話においてChatGPTが挙げた「問題」の内容と僕が考える「問題」の内容が異なっていたため、僕の考えを伝えてChatGPTに学んでもらいました。自分の「軸」を持ってChatGPTと会話すると学びが深まり、ChatGPTがより頼りになる副操縦士(Copilot)になってくれるのではないかと思います。


追記:僕がChatGPTに伝えた「問題」の内容は、正しくは「物品Bではなく物品Cを使用した治療が30分間行われた」でしたので、ChatGPTにも訂正して伝えました


今回(Day7)の会話 ******************** 【佐藤】あなたは「問題」を「物品の準備担当者が明確になっていなかった」「担当スタッフとダブルチェックを行ったスタッフが、物品の確認を十分に行っていなかった」としましたが、本当の「問題」は「物品Cではなく物品Bを使用した治療が30分間行われた」ことではないでしょうか。そして、あなたが挙げた2つの事柄は、この「問題」の「原因」にあたるのではないでしょうか。つまり、

【問題】

物品Cではなく物品Bを使用した治療が30分間行われた

【原因】

1. 物品の準備担当者が明確になっていなかった 2. 担当スタッフとダブルチェックを行ったスタッフが、物品の確認を十分に行っていなかった

という関係で整理できるのではないかと思います。さらには、あなたが挙げた「申し送りの際に担当者を指定せず、他のスタッフも誰かが準備してくれると考えていたため」というのは、「物品の準備担当者が明確になっていなかった」という原因のさらなる原因、そして「治療開始時の物品確認が不十分だったため」というよのは、「担当スタッフとダブルチェックを行ったスタッフが、物品の確認を十分に行っていなかった」という原因のさらなる原因と考えることができます。

このように、「本当の『問題』は何か?」を考えることは重要かつ難しいことだと言えます。そのうえで大事なことは、「本当に解決したいことは何なのか?」という問いです。つまり、本当に解決したいのは、「物品の準備担当者が明確になっていなかった」「担当スタッフとダブルチェックを行ったスタッフが、物品の確認を十分に行っていなかった」ということ自体ではなく、あくまでも「物品Cではなく物品Bを使用した治療が30分間行われた」ということであるのではないかと考えています。

このことに関連して、次のように、日常の出来事で考えてみましょう。例えば、「はさみを買う」という行為は、以下のように整理することができます。

【問題】

はさみがない

【原因】

買い忘れたから

【対策】 はさみを買う

そうすると、はさみを買った時点で問題が解決されたことになりますが、これは本当に正しいでしょうか。本当に解決したいことは、「はさみがない」ということ自体なのでしょうか。実は、次のような整理ができるかもしれません。

【問題】

箱のひもが切れない

【原因】

はさみがない ↓なぜ? 買い忘れたから(原因の原因)

【対策】

はさみを買いに行く

もっと言えば、次のような整理もできるかもしれません。

【問題】

箱の中身が取り出せない

【原因】

箱のひもが切れない ↓なぜ? はさみがない(原因の原因) ↓なぜ? 買い忘れたから(原因の原因の原因)

【対策】

はさみを買いに行く

繰り返しになりますが、「本当の『問題』は何か?」を考えることは重要かつ難しいことだと言えますので、私も認識を間違えるかもしれません。ですので、私もあなたと一緒に考えながら学び合っていきたいと思います。

【ChatGPT】おっしゃる通り、「本当の『問題』は何か?」を正確に把握することは非常に重要であり、同時に難しいことです。そして、その問題を解決するためには、原因や原因の原因を遡って考えることが有効であることがよくわかりました。

先ほどの医療現場のケースについて再考し、以下のように整理してみました。

【問題】

物品Cではなく物品Bを使用した治療が30分間行われた

【原因】

1. 物品の準備担当者が明確になっていなかった 2. 担当スタッフとダブルチェックを行ったスタッフが、物品の確認を十分に行っていなかった 【対策】

1. 申し送りの際に、物品の準備担当者を明確に指定する 2. スタッフ全員が申し送り内容を確認し、物品変更があった場合には注意するように意識づける 3. 治療開始前にダブルチェックを徹底し、物品が適切に用意されていることを確認する 4. 定期的な研修やミーティングを開催し、スタッフ間のコミュニケーションを強化することで、情報共有や連携を改善する

ご指摘いただいた内容を受けて、問題と原因を明確に区別し、問題解決に向けて適切な対策を提案することを心掛けます。お互いに学び合いながら、より適切な議論ができるよう努めましょう

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