組織の空気はスタッフ全員でつくられるものです。なので、いわゆる声の大きいスタッフだけでなく、そのスタッフの意見に沈黙という同調をするスタッフも、何も言わないという手段(行動)によって、組織の空気をつくっていることになります。
ただ、その中でもリーダーの存在はやはり大きくて、組織の空気はリーダーの「色(タイプ)」に染まりやすいのは、リーダーがスタッフにとって立場的にロールモデルの存在であることだけでなく、リーダーの真似をしていれば、いざ困ったときに「◯◯さん(リーダー)と同じことをしただけですので(私は悪くありません)」という自己防衛になるということもあるのでしょう。
一方で、リーダーも1人の人間ですから、現場の半径5メートルで実際に患者さんに日々接しているスタッフにそっぽを向かれると業務が回らず困るわけですし、「本当はスタッフにこうしてもらいたい!」と言うことがあったとしても、「正論かもしれませんが、今のウチの(部署)の状況ではそれは無理です!」と言わざるを得ない空気が組織を支配していれば、「組織のスタッフを導くリーダーであるはずなのに、スタッフがつくりだす組織の空気によってスタッフを導くことができない」といったジレンマに陥りかねません。
つまりこれは、
リーダー(の行動)
影響力↓↑影響力
(スタッフがつくりだす)組織の空気
という「影響力の循環」が起こっていることを意味します。
この「にわとりたまご」のどちらが先かは時と場合と人によるのでしょうが、特に組織の空気の影響力がリーダーの行動に向かう影響力については、空気が目に見えず手も触れられないからこそ複雑でわかりづらいものだと言えるため、より意図的に観察していくことが大切だと言えます。
「◯◯さん(リーダー)のこの発言は、本音で言っているのだろうか?それとも組織の空気を読んで、建前で言っている(そう言わざるを得ない)のだろうか?」
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