top of page
  • Writer's picture佐藤 和弘

一旦だまされたと思ってついて行くフォロワーシップ

リーダーが「あっちに行きましょう!」と旅の道筋を示した時、スタッフのフォロワーシップで大切なのは「一旦だまされたと思ってついて行ってみる」ことだと言えます。


結局、何が正しいかは実際にやってみなければわからないというのは、多くの人が納得することではないかと思います。「これはいける!」と思ったことが上手くいかなかったと思えば、「これは無理だろう・・・」と思ったことが案外上手くいったり。


もちろん、だからといって何も考えずに即行動するのはリスクが高過ぎますから、期限を決めて、それまで考えを深めることは大切です。要は程度の違いで、あくまでも、「実行は計画に従う」ことに変わりはありません。


ですが、誰も行ったことのない場所に行くのですから、誰にも正しい道筋などわかりようがない。であれば、バスを運転するリーダーを信頼して旅を続けるのか、それとも最終的にはバスから降りて違うバスに乗るのかといった選択をしていくことになります。


そのうえで、前者を選択し続けるのであれば、フォロワーにとって大事なことは、一旦だまされたと思ってリーダーについて行ってみることです。


その結果、道筋が間違っていたことがわかれば、皆でリーダーに健全な指摘をすれば良い。


「◯◯さん、こっちの道じゃなかったじゃないですか!」


そして、その健全な指摘を受けた時にリーダーがどのような行動を取るのかを観察することによって、リーダーの器(力量)見定めれば良いのだと思います。


一方で、道筋が正しかったことがわかったら、


「さすが◯◯さん!」


と皆でリーダーを称賛する(リーダーが孤独な中、答えのない答えを出す(決断する)のは、とても勇気のいることですから)とともに、


「◯◯さんを信じ切った私もすごい!」


と自分自身も称賛したら良いのだと思います。


ただ、これらのことができるのも、一旦だまされたと思ってリーダーについて行ったから。だからこそ、このようなフォロワーシップが大切になると言えるのです。

Recent Posts

See All

リーダーが自組織のスタッフにある行動を取ってほしいと伝えます。しかし、スタッフAさんはその行動を取ろうとしません。なぜならば、スタッフBさんが同様の行動を取っていないからです。一方で、スタッフBさんがその行動を取ろうとしないのは、スタッフCさんが同様の行動を取っていないからで、そしてスタッフCさんがその行動を取らないのは、スタッフAさんが同様の行動を取っていないからです。 誰かが前例をつくってくれ

組織の2:6:2の法則を両利きの経営における「知の探索・知の深化」の文脈で考えてみると、推進派が知の探索の担当者にあたり、抵抗派が知の深化の担当者にあたることがわかります。 一見すると、名前からして推進派と抵抗派は対立関係にあるように思えます。しかし、両者は対立軸でとらえるよりも、それぞれ別の役割を担っているととらえるほうがよいと考えています。 問題設定型の問題解決に基づき、推進派にあたるスタッフ

あるミスを起こした人(他者)を批判するということは、自分が同じミスを起こしてしまった際に、言い訳ができなくなることを意味します。 つまり、他者のミスを批判するということは、裏返せば、自分のミスを他者から批判されても仕方ないということになってしまいます。 だから、「他者を思いやることが大事だ」といった美しい話ではなくて、将来(同じミスを起こしてしまった際に)批判されないように、自分を守るための「保険

bottom of page