先日(6/25)は、北海道臨床工学技士会 教育委員会主催「HACE式スキルアップセミナー キャリア、ノンテク、学会発表の3つの視点から学ぶ」の(もちろん)ノンテクの視点に関するセッションに登壇しました。
講演タイトルは「医療者のためのノンテクニカルスキル」。
メインはやはり、グループワークによる問題解決プラン作成を通じた学び合い。よく、講演の最初に「多様性を通じた学び合い」についてお伝えしていますが、院内研修などの組織学習による多様性を通じた学び合いももちろん重要ですが、本セミナーのように多施設の参加者の方々同士による多様性を通じた学び合いも、組織学習では得られない新たな気づきがあると言えます。
これもよくお伝えしている「人によって見ている景色は違う」という言葉。当然ながら、自施設のスタッフより他施設のスタッフとのほうが違う景色を見ていると言えますから、自分には見えていない景色を他施設の人は見ており、その見えていない景色からさまざまなことを学ぶことができます。ただ、それは他施設の人にとっても同じことで、その人には見えていない景色を自分が見ているのですから、その景色を共有することは、自分が他者の学びに貢献することを意味します。
このような、「自分の見ている景色をおすそ分けする」という営みは、その瞬間、自分が他者にとっての講師になることを意味しますから、ある研修やセミナーがあったとして、登壇している人だけが講師なのではなく、あらゆる人が誰かにとっての講師になると言えます。このような、言わば「学習者の講師化」こそが、多様性を通じた学び合いにおけるあるべき姿なのだと言えます。
講演の最後は、最近さまざま機会に実演しているChatGPTによる問題解決プラン作成の自動化について。
「答えを得る」ためではなく、「(考える)選択肢を増やす」ために生成AIを使う。
手段は目的に従うという言葉は、生成AIにおいても当てはまりますね。
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