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Writer's picture佐藤 和弘

国立病院機構岡山医療センターで副看護師長向けに講演


まずは、問題解決の六大大陸や問題発見型/設定型の問題解決、人材マネジメントの森(全体像)を説明。そのうえで、ヨソ者も気づきを得られる内容が。このように、ヨソ者には多数の医療機関や介護施設の事例を通じて教訓を得られるという特権がある。


10年単位でひたすら地道に育てていくべき人材マネジメントの森。今の森の生態系は10年前の取り組みの結果であり、今の取り組みは10年後の森の生態系をつくる投資である。だからこそ、結局全部やらなければならないのだが、まずは選択と集中で、どこの大木から育てていくべきかを優先順位づけし、六大大陸を使って問題解決を考えることが大切である。


また、ヨソ者からは「海のスイカ割り問題」「自己犠牲問題」「ルームシェア問題」「-1+1=-1問題」「本名で仕事し過ぎ問題」など、一般的にハマりがちな問題解決の落とし穴を紹介した。


ヨソ者が語る言葉の価値は何か。それは、このように「一般論」として語れることである。不特定多数の事例などを通じて言葉は一般論化されるため、その言葉の対象が特定の誰か(どこか)ではなく、「一般的には」といった概念に向かう。それに対して、一般的にムラ人が発する言葉は、時と場合と人によって程度の差はあれど、どうしても直接他のムラ人を対象として向かいやすい。


そのことを痛感しているからこそ、ヨソ者は様々なムラに出向いては、そのリスクを負わさないように、一般論を通じて伝えるべきことを伝えている(演じている)のである。これが、ムラの住民ではなく、ムラの非公式の掟(空気)に従う必要のない、ヨソ者の使い倒し方である。


研修前後は、もちろん変革リーダーの方々への課外授業。よく「研修よりも学びになります」と言われる課外授業。その課外授業を通じた変革リーダーの自己成長と組織学習は両輪だからこそ、わざわざヨソ者はそれを強く推奨する。


「組織はリーダーの器以上に大きくならない。だが、リーダーもまた組織の空気に従う」


この言葉を理解すれば、そのことの意味合いがわかるはずだ。

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