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Writer's picture佐藤 和弘

「学びは、現場業務という日常の実生活を豊かにするために行うもの」という原則を押さえ、ぶらさない

【4段階】組織の空気を変えて組織を変革する

それによって↑↓そのために

【3段階】共通言語を基に慎重派に推進派の真似をしてもらう(ラーメン屋の行列づくり)

それによって↑↓そのために

【2段階】組織学習を通じて共通言語をつくる

それによって↑↓そのために

【1段階】現場の研修化と研修の現場化を行う


このように整理してみると、現場業務での実践自体を研修(能力開発)ととらえる現場の研修化と、研修の中に現場業務での実践の内容を持ち込む研修の現場化が、組織変革の第一歩(出発点)であることがわかります。この第一歩を踏み間違えると、第二歩につながらない、つまり組織全体に失敗体験をつくってしまい、それが再度第一歩を踏み出そうとした際の足かせになってしまいかねません。その意味において、この第一歩(初めの一歩)はとても重要になります。


そのような現場の研修化と研修の現場化ということをコンセプトとしてみると、学ぶべきテーマの「選び方」が見えてきます。それは、一言で言えば「日常性」です。現場業務での実践を通じて学ぶということは、日常業務の中で使わない、使えない、使うことがないテーマは、いくらそのテーマ自体が有意義であっても、どうしても優先順位が低くなります。


もちろん、日常業務の中で使わないテーマも、学びの点と点を線でつなげる、つまり日常業務の中で使うテーマに影響を与えるものである場合もあるでしょうから、限られた時間や労力の中で学べるのであれば、その機会を用意することも大切です。ただ、それはあくまでも優先順位に従うのであって、それによって日常業務の中で使うテーマを学ぶ機会を用意できなくなってしまうといったことは避けなければなりません。したがって、


「学びは、現場業務という日常の実生活を豊かにするために行うもの」


このような考え方を原則として押さえ、ぶらさないようにすることが大切になります。

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