• 佐藤 和弘

岩手県看護協会で講演

Updated: Jul 14, 2019


こちらは、2015年から「教え方のスキル」をテーマとして講演してきたが、5年目となる今回は、満を持して「組織変革と空気のマネジメント」をテーマとして講演。岩手県の医療者の方々の意欲の高さには毎年驚かされるが、今回も150名定員で満員御礼の大盛況。


まずは、人を動かすマネジメントの全体像をもとに、自施設の現状を棚卸しし、他施設の現状と共有。よく言っている「評価不要論」や業務改善における「業務の断捨離」も含めて、いかに人を動かすマネジメントは足し算ではなく「引き算の美学」のもとに設計すべきかを説明。


ただ、人は組織に従う以上、いくら人を動かすマネジメントの全体像を最適化しようとしても、それだけでは意味がない。組織というモンスターを飼いならし、現状満足の空気から解放することによって、本来DNAに擦り込まれているのに、それを押し隠さなければならない「医療者としての想い」を取り戻さなければならない。医療者としての正しい行動の源泉が、その想いだからだ。組織変革と空気のマネジメントを学び実践するということは、本来の医療者としての自分(たち)を取り戻す活動に等しいのである。


そのうえで、近年、社会的な空気を変えた事例として「ハロウィン」を挙げながら、仮装をしている人を「変人」から「アイドル」に変え、逆に普段着の人を「KY」に変える空気の逆転現象について説明。そして、現在進行形の社会的な空気の問題であり、自らも社会実験している「エスカレーター問題」、つまり「片側を開けて立つ」空気から「2列に並んで立つ」空気にどうやって変えていくかについて、アイデアを出し合ってもらった。その後、新大阪駅で発見した対策事例や、大阪の天六(天神橋筋六丁目)商店街の駐輪禁止場所への駐輪問題の解決方法を紹介しながら、空気の変え方のヒントを提示した。ポイントは、「見える化」「事実」「スローガン」の3つ。


研修後も何人もの方々が質問に。岩手にも、これだけ本気で組織と向き合っている方々がいるのは、全国の変革リーダーの勇気になるだろう。これだけの想いを持った方々がいるのであれば、あとはテクノロジーとノンテクが現場にあれば、医療の未来も暗くない(そして、テクノロジーを現場実装するためにノンテクが必要)。

© 2013 by Kazuhiro Sato