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Writer's picture佐藤 和弘

建前と本音の両方を把握しようとする姿勢

組織変革と空気のマネジメントは、組織の2:6:2の法則に基づき組織を俯瞰的に見ながら、スタッフ1人ひとりの半径5メートルに向き合うことが求められます。


そのうえで大事なことは、


「Aさんは、◯◯を行うことに賛成(反対)しています」 「それって、本音ではどうなんでしょう?」


といったように、スタッフの「建前」と「本音」の両方を意図的に把握しようとする姿勢です。


なぜならば、この建前と本音の差分から、組織の空気の影響力(この例では、賛成(反対)せざるを得ない理由)を考察することができるからです。


もし、本当は反対なのに、その場の空気に従って賛成せざるを得なかったとしても、本当は賛成なのに、その場の空気に従って反対せざるを得なかったとしても、それでは納得できずに消極的な行動になってしまうかもしれません。そして、その結果、本人にとって嫌な体験として記憶に残り続けることになりかねません。それは、本人にとってもリーダーにとっても望んではいないはずです。


したがって、ここで言う「それって、本音ではどうなんでしょう?」と言った言葉は、本人が嘘をついているかもしれないことを暴いて責めたいわけではなくて、むしろ本人の苦しい胸の内を把握し、組織の空気のマネジメントに反映させることによって、結果、本人に報いるために発するものなのです。

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