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  • Writer's picture佐藤 和弘

当事者としての問題解決力

「当時の空気の中にいなかった人が、当事者を評価することはできない」


これも、昭和史(歴史)を勉強するなかで得られる教訓と言えます(そもそも、「人が人を評価することはできるのか?」という根本的な問いもありますが、ここでは一旦置いておきます)。


そのうえで、ある出来事が起こった際、その場にいなかった者が当時の状況をどんなに詳しく(間接的に)把握しようとしても、その場の空気までは把握しきれません。それは、目に見えず手も触れられない「何か」を言語化することは難しいですし、空気はその場に実際にいた者でなければ体感できないからだとも言えます。


このことが意味するのは、「本当の答えは、当時その場にいた当事者にしかわからない」ということです。であれば、誰がいつどのような場面で当事者になるかはわからないので、自組織のスタッフ1人ひとりが「当事者としての問題解決力」を身につけていくことが求められるのです。

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