有事のリーダーシップにおいて大事な3つのこと。
1つ目は、「誰よりもリーダー自身が危機感を体現する」こと。
有事の状況でありながら、そもそもそれを実感できなければ、スタッフは当然ながら平時と同様の行動を取る。この「有事の中の平時」に陥らないためには、リーダー自身があらゆる手段で健全に危機感を演出しなければならない。リーダーが危機感を言動に表していなければ、スタッフに危機感が生まれるはずがない。ただ、有事は振り返ってあれは有事だったと実感するもの。「だから、あの人あの時からあんなこと言ってたんだ」とスタッフに実感してもらうまで、狼少年になることをいとわない。
2つ目は、「有事のうちから平時の準備をしておく」こと。
もちろん、優先順位が高いのは、有事自体への最大限の対応(問題解決)。だが、その中においても、平時に戻った後で、この有事からいかに教訓を学ぶかを想定しておく。教材(事例)がなければ教訓を引き出せない。今後も様々な有事が起こる。平時は有事と有事の間にある「有事休息期間」。その有事休息期間での行動が、未来の有事への行動の源泉となる。
3つ目は、「過去の有事から組織で学ぶ」こと。
有事と一言で言っても、様々な天災や人災がある。当然ながら、そこには多くの「相違点」があるが、一方で多くの「共通点」もある。リーダーシップと言う以上、その対象はあくまでも人間。ある有事に遭遇した人間の喜怒哀楽や判断、その人間が集まりできた組織の生態から学べることは、あまりにも多い。もちろん、それは平時のうちから常に学んでおくべき。だが、今が1番早いのだから、有事の中の一瞬の時間を最大限活用して、今こそ過去の有事の教訓を組織で学び、即今の有事の問題解決に生かす。
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