top of page
  • Writer's picture佐藤 和弘

有事の中の平時にいるリーダーの、有事標準のリーダーシップ

有事の状況であっても、それが実際に自分たちの半径5メートルの中に入ってこない限り、行動すべきことはそれほど大きく変わらない。それは、平時の状況の時から「基本」と言われてきたことを、ただ粛々を行動し続けることである。


だから、もし組織の人たちが相当な「異常」な行動を取らざるを得なくなった時には、すでに半径5メートルの中に有事が入り込んでしまっていることを意味する。


有事と一言で言っても、「戦争」体験と「戦場」体験の違いのように、半径5メートルの外と中では見える景色は別世界である。過去の有事を学べば学ぶほど、後者の世界は本当に過酷で厳しく苦しい。


有事になってしまった以上は、「なんであの時から、有事を想定して準備しておかなかったのだろう」と悔やんでも、過去の平時には戻れない。ならばせめて、有事が半径5メートルの中に入ってくる前に、徹底的に「基本」の行動を取るための仕組みづくりと動機づけを行うとともに、実際に有事が半径5メートルの中に入ってきた時を想定し、問題解決すべきことを徹底的に実行し準備をしておく。


これが、有事の中の平時にいるリーダーの、有事標準のリーダーシップといえる。

Recent Posts

See All

リーダーが「あっちに行きましょう!」と旅の道筋を示した時、スタッフのフォロワーシップで大切なのは「一旦だまされたと思ってついて行ってみる」ことだと言えます。 結局、何が正しいかは実際にやってみなければわからないというのは、多くの人が納得することではないかと思います。「これはいける!」と思ったことが上手くいかなかったと思えば、「これは無理だろう・・・」と思ったことが案外上手くいったり。 もちろん、だ

立場(地位や職位、権限)によらずに誰かを動かす時、その人はリーダーでありリーダーシップを発揮していることになりますが、それ以前に、そもそも自分自身をリードしている(自分に対してリーダーシップを発揮している)と考えることもできます。このように、 「リーダーシップは自分自身に向けることから始まる」 ととらえると、自らが行動するモチベーションを維持するために「安心感の醸成」が大切になります。 そして、そ

組織変革と空気のマネジメントの観点から言えば、ヨソ者の本質的な価値は「餅は餅屋」の専門性にあるのではなく、ムラ(組織)の住民ではないこと、つまりヨソ者であること自体にあります。 たとえリーダーであっても、同じムラの住民ですから、日々の暮らしの中でのさまざまな交流を通じて、他の住民(スタッフ)との関係性が出来上がっています。 もちろん、信頼されている、仲が良いといった関係性だけを見ると良いことのよう

bottom of page