
こちらは、前回から本格的に組織学習(学びのPDCA)を自分たちで行う段階へと進化。前回も伝えたが、ヨソ者が一貫してやっていることは、「魚(知恵)を渡す」のではなく「魚の釣り方を教える」こと。それもまた、釣り竿を投げるたびに、実際にどんな魚が釣れたのかを確認し続けながら、少しずつ釣り方のコツ(教訓)を得ていく繰り返しである。
だが、大事なことは、何事も「基本」を押さえることである。したがって、研修日直前になって、ヨソ者が組織学習の設計の基本に関する「お昼の課外授業」を無茶振り。研修前に教育に携わるスタッフの方々に集まってもらい、組織学習のための組織学習ではなく、人材マネジメントにおける組織学習の位置づけや、問題解決の六大大陸を用いた組織学習の設計の方法、その【対策】としての気づきを生み出す手法(知的空腹状態をつくる)まで、網羅的にレクチャーした。
リーダー研修では、今回の教育担当のスタッフの方々がファシリテートしながら、ある事例を問題解決の五大大陸を使って振り返るセッション。組織学習もまた、「事前の準備で勝負は決まる」世界。それに関して、教育担当のスタッフの方々は、事前に教育の【目的】や【あるべき姿】を明確にしながら設計し、上手くファシリテートしながら参加者の方々の議論を導き着地させる「映画の伏線回収」を見事に実施していた。
リーダー研修後は、全体研修でスモールウィン発表会を開催。あらゆる部署が様々な問題解決のアイデアを立案・実行していた内容の素晴らしさもさることながら、動画や掛け合いなどを用いた質の高いプレゼンテーションを披露していた。
発表後は、後ろで見ていたヨソ者からメッセージ。
「これからは『アイデア』の時代です。そのアイデアを考えるうえで、ぜひテクノロジーを活用してください。例えば、このスマホを落としたとして、それが誰のものかは確実にわかります。顔認証すれば僕(の顔)しか開けることはできないからです」
「もし、このようなテクノロジーが現場にあったら、どんな【あるべき姿】が描けますか?」
「このように、【あるべき姿】を描く力が、現場の半径5メートルを変えていくんです」
最後は、「夜の課外授業」を変革リーダーの方々と。ヨソ者はこれからの長旅の道標をつくるお手伝いをしながら、所々で昭和史からの教訓のおすそ分け。医療現場の変革リーダーに歴史を学びましょうとは言わない。それはヨソ者が担い、過去の教訓を現在、そして未来の医療に生かせるように翻訳し、それを変革リーダーや現場スタッフの方々が使い倒せば良いのである。
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