• 佐藤 和弘

正しい問題のとらえ方2

2W1Hを考える上でよく例に出すのが、多くの医療現場で挙がってくるであろう、次の2つの事柄についてです。


「業務が忙しい」

「スタッフが足りない」


これらは、それぞれを個別に見ると、どちらも【問題】に見えます。そして、個別に見るのであれば、それは正しいと言えます。ただ、ここで大事なことは、ある【現状】において複数の【問題】が挙がってきた際は、それらの「関係性(つながり)」を見てみることです。すると、ある【問題】は、実は別の【問題】の【原因】であることがわかることがあります。


では、「業務が忙しい」と「スタッフが足りない」は、どちらが【問題】で、どちらがその【原因】に当たると考えられるでしょうか。結論を言えば、どちらにも当てはまるのですが、現場の半径5メートルを考えてみると、おそらく次の関係性のほうが自然だと言えます。


【問題】業務が忙しい

なぜならば↓↑それによって

【原因】スタッフが足りない


つまり、「スタッフが足りない」ということを嘆く現場の声は、スタッフが足りないことが【問題】なのではなく、本当は「業務が忙しい」ことが【問題】だととらえており、その【原因】として「スタッフが足りない」、だから【対策】としてスタッフを増やして欲しいと訴えている。そしてこれは、もし業務が忙しくなくなるのであれば、スタッフの人数はそのままでも良いととらえることができます。


ちなみに、先に「どちらにも当てはまる」と言ったのは、次のようにも考えられるからです。


【問題】スタッフが足りない

なぜならば↓↑それによって

【原因】業務が忙しい(ためにスタッフが辞めてしまう】


ただ、おそらく前者の関係性でとらえるほうが自然でしょう。いずれにしても、複数の【問題】は、それらの関係性を見ていくことによって、「(現場の半径5メートルの)本当の問題は何か?」を明らかにしていくことが大切です。


「本当の問題は何か?スタッフが足りないということなのか?それとも、業務が忙しいということなのか?」

Recent Posts

See All

先日は、玉名市包括支援センター主催のオンライン研修「チームを動かすノンテクニカルスキル研修」で講演しました。 全2回のシリーズで、第1回の今回のテーマは「最強の問題解決の技術」。 メインはもちろん問題解決プランを作成し学び合うセッションなのですが、一般論として、このようなセッションを通じて実感してもらいたいことは、やはり「共通言語」の大切さについてです。 例えば2W1Hが共通言語になっている議論(

先日は、北陸大学医療保健学部の科目「地域チーム論」において、「チーム医療に必要なノンテクニカルスキル」というテーマで講義しました。対象は臨床検査技師・臨床工学技士のダブルライセンス取得を目指す大学4年生で、講師はオンラインでの講義でした。 一般論として、医療者が現場のリアリズムを特に実感するタイミングはいくつかあるのでしょうか。例えば、現場スタッフ(プレーヤー)から管理者(マネジャー)になったタイ

リーダーが「あっちに行きましょう!」と旅の道筋を示した時、スタッフのフォロワーシップで大切なのは「一旦だまされたと思ってついて行ってみる」ことだと言えます。 結局、何が正しいかは実際にやってみなければわからないというのは、多くの人が納得することではないかと思います。「これはいける!」と思ったことが上手くいかなかったと思えば、「これは無理だろう・・・」と思ったことが案外上手くいったり。 もちろん、だ