• 佐藤 和弘

組織変革における三大問題と三大現象

三大問題: ①子離れ問題 善意で手や口を出すと、結果的にスタッフの邪魔をしてしまう。結果、組織はリーダーの器以上に大きくならない。優しく思いやりのあるリーダーほど陥りやすい。


②手段の目的化問題 ある目的のための手段として取り組み始めたことが、いつのまにかそれを行うこと自体が自己目的化してしまう。組織が不合理な意思決定をし自壊する理由の典型例。身近で高い頻度関わる出来事ほど目的化しやすい。


③そこじゃない問題 特にAIなどにおいて、いきなり本丸(画像診断など命に直結するような業務)に実装しようとしてしまう。新たな取り組みは、皆大して関心がないが、皆が普段からちょっとだけ不都合を感じているような業務から行い、スモールウィンをつくるのが定石。急がば回れが苦手なリーダーが陥りやすい。


三大現象: ①ムラ八分現象 現状満足の空気に支配されている組織が、「このままでいい」「変わりたくない」という排除の論理によって、異分子を排除しようとする。現状満足の組織では、本当に頑張っているスタッフは、ほかのスタッフから見ると抵抗派に見えてしまう。推進派が個人学習と自己成長しようとするほど、排除の論理が高まりやすい。


②バスに乗り遅れるな現象 新たな取り組みを行う時に、その取り組みを行うスタッフの人数が増えるほど、残りのスタッフは仲間はずれを嫌い、同じ行動を取らざるを得なくなる。人は自分の意思で決断しているように見えて、実は他者の行動を見て決断している。「現状に満足してていいけど、あなただけ取り残されますよ。それでもよければお好きにどうぞ」という無言のメッセージを伝え、抵抗派に空気で圧力をかける。


③浦島太郎現象 すでに環境が変わっているにも関わらず、昔の環境でのやり方を続けてしまう。休憩時間はAIを搭載したスマホを使いこなしながら、現場に戻ると手書きで記録するなどが典型。競争原理が働かないため自然淘汰が行われず、環境変化に気づきにくい。

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