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  • Writer's picture佐藤 和弘

群馬県病院局の職員研修【ノンテクニカルスキル研修基礎編】で講演しました

先日は、群馬県病院局(群馬県立心臓血管センター、がんセンター、精神医療センター、小児医療センター)の職員研修【ノンテクニカルスキル研修基礎編】(分散ハイブリッド型のオンライン研修)で講演しました。


群馬県病院局では、2015年からノンテクニカルスキル研修が実施されており、現在では、他に新人編や実践編、管理職編も実施されています。


問題解決プランを学び合うメインセッションでは、グループワークやチャットを通じた全体での学び合いによって、問題解決に関するさまざまな考え方を深めていきました。


ノンテクニカルスキルと一言で言っても、「縦」と「横」で求められるものの相違点があります。ここで言う縦とは、主に職位や経験年数などを意味し、スタッフから管理者、新人から中堅、ベテランごとにノンテクニカルスキルの意味合いは異なるでしょう。一方で、横とは実践の段階を意味し、基本を学ぶことから実践して振り返り教訓を得たり、組織全体に展開していったり、新たに組織的に身につけるべきノンテクニカルスキルを特定し能力開発を行っていくといったそれぞれの段階でも、ノンテクニカルスキルの意味合いは異なるはずです。


いずれにしても、医療者に必要なスキルはテクニカルスキル(専門技術)と、それ以外のスキルであるノンテクニカルスキル(非専門技術)に分けられ、これはMECE(モレやダブりのない分け方)です。したがって、それぞれの立場において、テクニカルスキルとともにノンテクニカルスキルの棚卸し(どのような個別スキルを身につけているか)をしながら、これから求められるそれぞれの個別スキルを高めていくことが大切になります。


このように考えても、ノンテクニカルスキルは「あらゆるスタッフにおいて身につけるべきスキルである」ことがわかります。


ただ、ともすると僕らは、「知識を得る」ということと「スキルを身につける」ということを混同しがちかもしれません。例えば、「2W1Hとは、問題(What)→原因(Why)→対策(How)の順番で問題解決を考えていくことだ!」というのは、あくまでも知識に過ぎません。ですので、いくら2W1Hの説明ができたとしても、「じゃあ、その2W1Hを使って自組織の問題解決を考えてみてください」と言われて実際にできなければ、それは2W1Hという知識は得ているけれど、スキルとして身についていないということを意味することになります。


スキルを身につけるというのは、慣れや習慣、癖づけの世界、つまり反復練習の世界です。すでに知識として得ていることを、繰り返し使い経験していくことによって、血肉に変えていく営みと言えます。だからこそ、どうしてもアレもコレも(スキルを身につけよう!)とはいかない。なので、あのスキルも大事、このスキルも大事だけれど、大事なことに順番を決めなければならない。僕はノンテクニカルスキルの個別スキルにおいて、大事なことに順番を決めた結果、いちばん大事ことを2W1H(とそれを展開した問題解決の六大大陸)と決めています。


大事なことに順番を決める場合、判断基準が大切になります。2W1H(問題解決の六大大陸)がいちばん大事な個別スキルかというと、より「汎用的」で「不変的」だと考えているからです。


問題解決は医療に関する行為そのものだと言えます。ある個別の業務は、その場面での何かしらのあるべき姿と現状のギャップを埋めているからです。したがって、医療安全や感染対策、リスクマネジメント、業務改善、治療計画から看護計画に至るまで、あらゆる業務が問題解決を行っているととらえると、2W1H(問題解決の六大大陸)の汎用性の高さが理解できます。

一方で、旅には目的地があるように、問題解決の旅においても【あるべき姿】があり、それはこれまでもこれからも変わらないでしょうし、【問題】(結果)には【原因】があり、これもこれまでもこれからも変わらないでしょう。また、【対策】を実行しなければ【あるべき姿】にたどり着くことはなく、手段には【目的】があります。したがって、この考え方は不変的であると考えています。


このように、2W1H(問題解決の六大大陸)がより汎用的で不変的であるのであれば、他にも大事な個別スキルはたくさんあるけれど、大事なことに順番を決めて、2W1H(問題解決の六大大陸)を学んでもらいたい。それが、あらゆる医療機関に対する、ヨソ者(組織変革屋)としての想いです。

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