• 佐藤 和弘

群馬県看護協会で講演しました

群馬県看護協会で講演しました。タイトルは「ノンテクニカルスキルの基本的な考え方と医療現場での使い方」。リアル(会場)とオンラインのハイブリッド研修で、講師はオンラインで講演しました。したがって、


オンラインの本質的価値=時間的空間的な制約を受けにくい

リアルの本質的価値=時間的空間的な制約そのもの


についての意味合いを説明したうえで、ハイブリッド研修を行っていきました。


人は物事を相対的に(比べて)判断する生き物ですから、オンラインという比較対象が普及することによって、従来からあるリアルの本質的価値が、より一層際立って見えますね。先に、リアルの本質的価値を「時間的空間的な制約そのもの」と言いましたが、例えば最近では音楽イベントのライブ配信があるように、リアルの「時間的制約(その時でなければ得られない何か)」も、(全てではないでしょうが)オンラインが代替できるようになってきていると言えます。


そして、だからこそ、「空間的な制約(その場でしか得られない何か)」というリアルのもう1つの本質的価値が、より高まっているように思います。僕は、それは突き詰めると「空気」だと考えています(もちろん、オンラインはオンライン特有の空気があると言えますが)。


メインセッションは、もちろん問題解決プランを通じて学び合うセッションです。


なぜこのようなセッションが重要なのか、一般論として。答えは(医療)現場にある。だから、唯一絶対の答えのない中で、そして不確実性な状況の中で、時にアレもコレもあるように見える様々な選択肢の中から、時にアレかコレかの二者択一の選択肢の中から、最善の答えを導き出さなければなりません。


ただ、自分が経験できる問題解決の数には限界がありますから、他者の問題解決の取り組みや考え方から積極的に学んでいくことが重要です。料理に例えると、ハンバーグは作ったことがあるけれど、カレーを作ったことがなければ、すでにカレーを作った経験がある人に話を聞くほうが、美味しいカレーを作れそうです。


一方で、それぞれの取り組みや考え方には「共通点と相違点」があります。したがって、共通点は普遍的なこととして、相違点は独自なこととしてとらえ、それぞれを通じて気づきを得ることで学びを深めていくことも重要になります。


たとえ同じ具材を使ったカレーでも、調味料や調理の仕方が異なれば、異なるカレーの味になるでしょう。そのことを前提にしながら、「ウチの(人たちの口に1番合う)カレーの味」を追い求めていくのです。


ただ、もちろん大事なことは、「ヨソのカレーの味を学ぶ」ことよりも、「ウチの人たちと一緒に実際にカレーを作る」こと、もっと言えば、「食卓を囲んで一緒にそのカレーを食べて美味しく楽しいひとときを過ごす」ことです。これこそがスモールウィン(小さな成功)であり、この瞬間のために料理をつくるはずです。そして、そのために大事なことは、やはり自組織に「共通言語」をつくることです。


「言語が人と人との関係性をつくり、その関係性が空気を醸成し、その空気が蓄積して文化ができる」


このようにとらえるほど、共通言語の偉大さがわかってきます。

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