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群馬県看護協会のオンライン研修で講演しました

Writer's picture: 佐藤 和弘佐藤 和弘

先日は、群馬県看護協会のオンライン研修で講演しました。テーマは「ノンテクニカルスキルの基本的な考え方と自組織における導入・実践の方法~組織で問題解決する技術を高める~」。


・問題解決の考え方について理解する ・人材マネジメントの全体像と組織の空気のマネジメントについて理解する ・ノンテクニカルスキルを自組織へ導入し実践していく方法について理解する


という3つのテーマを1日にまとめた研修になりました。


今回は、グループディスカッションを行わず、終始チャットベースで参加者の方々に各々アウトプットしていただきました。深い洞察につながる有意義な質問も共有され、現場の半径5メートルに引き寄せた議論ができました。


オンラインの「時間的・空間的な制約を受けにくい」という本質的な価値の恩恵は、リアル(対面)と同様の(代替的な)「画面を通じたアウトプット」よりも、むしろチャットを通じたアウトプットにおいて受けやすいと考えています。


そのうえで、研修におけるチャットの活用に関して、よく次のような3つの使い方を示しています。


①講師の質問に答える ②リアルタイムに感想(学びや気づき)を書き込む ③リアルタイムに質問する


①は講師側が事前に設計できますから、これはある程度「予定調和の学び」と言えます。一方で、②③は基本的に、「いつ誰がどのような感想や質問をチャットに書き込むかは、事前には誰にもわからない」ということを意味しますから、予定調和の学びに対して「即興の学び」と言えます。


どちらの学びも重要なのですが、参加者の方々が望む望まないに関わらず講師が投げかける質問に答えるという前者に対して、その瞬間だからこそ自然に湧き上がる参加者からの感想や質問をきっかけに、講師がより深い学びに導いていくという後者の学びは、「学びとの偶然な出合い」という観点において、再現性が低いからこそ貴重であると言えます。


最後は、AIがノンテクニカルスキルを発揮できる時代における、お約束のChatGPTによる問題解決プラン作成の実演。


さまざまな講演でこのような実演を続けている間にも、code interpreterやcustom instructionsが利用できるようになるなど、日々目まぐるしく変化(進化)していますが、そのような変わり続ける「手段」を積極的に活用していくうえでも、変わらない「目的」を押さえておくことが大切になります。


僕は、生成AIを医療現場の問題解決に活用する目的を「(人間側が)考えるための選択肢を増やす」ためだと考えていますが、このような目的を押さえておくことは、AIがノンテクを発揮できる時代の迷子にならないために大事なことだと思います。

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