今年で5年目。キャリアとは人生そのものであるから、ある人にとってのキャリアには、「職業人」意外にも様々な立場があるし、病院側はそのうちの「職業人」に対してしか基本的には関わることはできない。それでもなお、病院側がその人のキャリアの一部である「職業人」に対して支援する場を提供するのは、本気度を表すメッセージである。
「病院がこのような(キャリアを考える)場を提供してくれる皆さんは、恵まれていますね」
キャリアを考える3つの視点のもと、これまでの経験を振り返り、そのなかでの有事の出来事から譲れない価値観を見出すことは、キャリアの種を見つけることに過ぎない。大事なことは、自分の未来を自分で決めるための「あるべき姿と現状のギャップを埋める力」である。つまり、キャリアもまた、結局は問題解決思考が必要不可欠になってくるのは、ノンテクを学んでいれば当然のことであることがわかる。
そして、参加者の方々だけにキャリアという「とても個人的なこと」を紹介してもらうのは不公平。なので、あまり参考にならないが、講師自身のキャリアの軌跡も紹介した。
最後の「個人でキャリアを考えても限界がある」というメッセージの前に、いつもよく伝えるメッセージを。
「僕ら医療者は、ともすると『資格』というタグに自分がぶら下がってしまいがちです。ですが、本来は自分に『医療者』という1つのタグがぶら下がっていて、さらにそれに『資格』という1つのタグがぶら下がっているはずです」
研修後は、もはや顔馴染みの変革リーダーの皆さんと、室内の温度と湿度が上がる延長戦。一般的に、「人材マネジメント」と「組織マネジメント」を混同するが、両者は明確に異なることなども踏まえながら、人と組織を動かすマネジメントの全体像を学んでもらった。
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