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金沢医科大学病院看護部キャリアマネジメント研修で講演

Writer: 佐藤 和弘佐藤 和弘

先月も講演したが、今年から経験年数の浅いスタッフの方々対象でも担当することに。


キャリア(轍)は、これまで歩んできた道(人生)であり、これから歩んでいく道であるから、100人いれば100通りの答えがある。ただ、自分の人生で経験できることは限られるから、いかに他者の人生を通じて疑似体験しながら、自分のキャリアを見つめ直してみるかが大切。だから、これこそ組織で経験学習をする価値がある。


そして、組織でキャリアの経験学習をするうえで重要なのは、スタッフ同士の経験の共通点と相違点を明らかにすること。100人100通りの答えがあるといっても、同じ医療者としての共通の苦労があるはず。それを共有することによって、「苦労しているのは私だけじゃないんだ」と思えることが、心が折れそうになるときの支えになる。


研修後は、教育担当の変革リーダーの方々と、恒例の延長戦。教育は、教育の立場から見ている以上、教育の限界を超えられない。これが、世間一般の教育担当者の限界である。だが、本来大事なことは、あるべき姿と現状のギャップを埋める(変化に適応する)組織にどう変革していくかという「組織変革」の考え方(森)が先にあり、そのなかで教育(木)を考えていくことであって、その逆ではない。


教育のための教育か。組織変革のための教育か。どちらの立場で教育を見ているかで、勝負が決まる。だからこそ、組織変革のための教育の立場で、森を見ながら木を見る時間を過ごしてもらった。よく言われる、研修自体より前後の時間のほうが学びになる典型である。

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