こちらも昨日と同様、人材マネジメントの全体像(森)に関してトップとリーダー・ネクストリーダークラスの方々の対話セッション。もちろん、ここの空間の価値は当事者だけが体感できるものである。
なので、あくまでも一般的な話をしよう。組織のトップのメッセージは、その立場上、遠い未来を見据えた壮大な言葉にならざるを得ない。だが、現場スタッフの興味のあるメッセージは、自分たちの半径5メートル以内の言葉である。だからこそ、メッセージを「伝える」から「伝わる」に変えていくためには、遠い未来の壮大な言葉をいかに半径5メートル以内の言葉に翻訳するかが重要になる。
このように、組織変革における「戦略」レベルではなく「実行」レベルの取り組みにおいては、様々な「トップのジレンマ」に遭遇する。このジレンマを一つひとつ乗り越えていくためには、トップ自身が自問し続けるか、ヨソ者にある意味「悪役」を演じてもらわなければならない。トップが自問することも、ヨソ者が悪役を演じることも双方苦しいものだが、医療では患者さん、介護では利用者さんのほうが苦しいに決まっているわけで、そのことを理解するのであれば、このことから逃げてはいられない。
現実世界の問題解決を通じた組織変革とは、そういうものである。
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