問題解決シートと学習スライド

医療現場でも、実に様々なビッグワードを使ったコミュニケーションが行われています。ではなぜ、人はビッグワードを使ってしまうのでしょうか。

自転車の乗り方を覚えるまで反復練習する

​ノンテクニカルスキルで最も重要なレシピ(2W1H)と隠し味(ビッグワードを具体的にする)という2つの技術を学びました。能力開発は反復練習の世界です。ノンテクニカルスキルにはおそらく何百という技術がありますが、例えば200コの技術を1回ずつ練習しても、どれも身につかずに時間と労力の無駄になってしまいます。それだけならまだしも、技術にならない学びをしているだけでは、単なる「知識コレクター」になってしまいますが、当然ながら、みなさんは別に知識コレクターになりたくて医療者として働いているわけではないはずです。

 

時間も労力も限られるのであれば、いかに能力として身につける技術を「絞り」、それを何百回何千回と反復練習するかです。それを「自転車の乗り方を覚える」と言っています。自転車に乗るのに、マニアックなアレやコレやの知識は必要ありません。ひたすら乗る練習を繰り返していくだけ。自転車は、一旦乗れるようになれば、一生乗れると言います。それはなぜかというと、自転車の乗り方を覚えたからです。ノンテクニカルスキルも全く同じ。レシピ(2W1H)と隠し味(ビッグワードを具体的にする)のたった2つの技術をとにかく「組織」で反復練習し、誰もが当たり前に使える技術にしていってください。

問題解決シート1.0

問題解決シートを使って料理をつくってみる

​料理は、単につくり方を教えてもらうのではなく、実際に自分でつくって食べてみることが大切です。このシートは、様々な医療機関で実際に使ってもらっている問題解決プラン作成シートで、もちろんみなさんも自施設でご自由にお使いいただけます。部署のカンファレンスやミーティングなどの会議の場で、それも難しければ他のスタッフ数人と一緒に、まずはレシピ(2W1H)と隠し味(ビッグワードを具体的にする)の2つの技術を使って問題解決の議論をしてみてください。そのあとは、ひたすら反復練習。すぐに上達を求めるのではなく、最初はとにかく「慣れる」ことが重要です。そして、地道に、愚直に組織全体にノンテクニカルスキルを広めていき、当たり前にしていってください。

ノンテクニカルスキル 組織で問題解決する技術.jpeg
続ノンテクニカルスキル〜問題解決のためのコミュニケーション技術〜.jpeg

自由に使える学習動画とスライド

このYoutube動画は、佐藤和弘が解説する動画(15分)です。まずはノンテクニカルスキルの基本に触れてみてください。

 

「ノンテクニカルスキル 組織で問題解決する技術」は、ノンテクニカルスキルを組織学習するためのスライドです(画像をクリック)。学習時間は2時間をお薦めしますが、1時間から学習可能です。

「ノンテクニカルスキル 組織で問題解決する技術」に続いて、「続ノンテクニカルスキル 問題解決のためのコミュニケーション技術」を組織学習してください(画像をクリック)。ただ、2W1Hとビッグワードに相当に慣れてから、こちらを学習してください(慣れずに他の技術を学ぶと中途半端になって身につかないので)。学習時間は2時間をお薦めしますが、1時間から学習可能です。

2W1Hで巷のツールを整理し理解する

2W1Hは問題解決の考え方の最小単位であり、世の中のすべての問題解決の基本と言えます。だからこそ、2W1Hを理解することによって、巷のあらゆるツールが2W1Hのどこを考えているのかがわかるようになり、ツールごとの関係性も整理することができます。

そして、一般的に陥りがちな罠は、ツールという手段の導入(対策)の議論から始めてしまうこと。しかし、すべてのツールは、なぜそのツールが今必要なのか(原因はなにか)、どんな問題を解決することにつながるのか(問題はなにか)をスタッフ間で共有していなければ、本当にそのツールが自組織に必要であることの納得感が得られません。これが、組織の排除の論理によって、新たなツールが導入できない理由です。ですので、新たなツールや取り組みは、2W1Hの上流に戻り、問題と原因を共有してから、具体的な導入の議論をするようにしてください。

始めのページはノンテクニカルスキルとは

© 2013 by Kazuhiro Sato