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かまってちゃん対処法

ラーメン屋の行列をつくるためには、そもそもラーメンが美味しくなければなりません。その美味しいラーメンにあたるのが「スモールウィン(小さな成功)」です。理念やビジョンといったビッグワードの世界ではなく、身近で手触り感のあるメリット。このスモールウィンが空気を変えるための唯一の源泉です。

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抵抗派(別名かまってちゃん)はあきらめる
かまってちゃん対処法は共感だけして説得しない

​かまってちゃんは変わらない

​​皆さんにとって一番頭の痛い相手であり、変わってもらいたいと思っている相手。それは当然ながら抵抗派でしょう。実際、組織に関するお困りごとを聞いてみると、そのほとんどが抵抗派に関する問題です。では、この肝心の抵抗派に対してはどうすればいいのでしょうか?

 

答えはシンプルです。抵抗派を変えようとするのはあきらめ、切り捨ててください。抵抗派は別名「かまってちゃん」と言います。かまってちゃんは、その名の通り承認欲求が最も強いスタッフです。なぜかというと、性弱説にもとづく「最も弱いスタッフ」であるから、他者の承認がないと自信がないからです。

​切り捨てるといっても、あくまでそれは戦略上の話です。業務上のコミュニケーションで本当にかまわなくなってしまったら、それこそちゃぶ台をひっくり返し、慎重派を萎縮させ、空気を白けさせてしまいます。そこで、かまってちゃん対象法として、表面上のコミュニケーションのアドバイスします。それは、「共感だけして、けっして説得はしないでください」です。なぜならば、抵抗派は現状満足の空気を求めるスタッフたちであり、別に変わるために説得されたいわけでない。あくまでも、かまってほしいだけだからです。したがって、実際のコミュニケーションでは、「なるほど〜」「そうなんだ〜」といったように、最低限の共感をしたあと、節約した時間はスモールウィンづくりのために、推進派に費やしていってください。

推進派と慎重派の多数派がつくりあげたポジティブな空気で最後に抵抗はに圧力をかける
だれをバスから下ろすか?

​ポジティブな空気で圧力をかける

​では、抵抗派になにも働きかけないのかというと、そうではありません。ここでのポイントは「急がば回れ」。つまり、地道に推進派と慎重派に健全な根回しをしながら、ポジティブな空気をつくりあげ、外堀を埋め、最後にそのポジティブな空気で圧力をかけるのです。

 

​​「あなた(たち)以外のスタッフは皆、これだけ問題解決に意欲的で盛り上がってる。こんなに皆で患者さんのためになることをやろうとしているのに、まさかそれに水を差すようなKYなことはしないですよね?」

そうすると、抵抗派も空気には抗えませんから、最低限順応するか、それが嫌ならばバス(医療機関)から降ります。ただ、これはけっして不幸なのではありません。現状満足で楽をしていたいのであれば、わざわざこんな大変なバスに乗っておく必要はありません。幸い、もっと楽できる他のバスはいくらでも走っています。ならば、これ以上不幸にならないために、次のバス停で降りてもらうことは、本人も含め、皆にとってハッピーなのです。ですので、ポジティブな空気がつくりあげられた結果、バスから降りる抵抗派は、ぜひ笑顔で見送ってください。

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