• 佐藤 和弘

言葉の背景にある声なき声に気づく力


組織の空気の支配に抗えずに不合理な行動を取った者を合理で責めても意味がないどころか、それは本人の傷口に塩を塗る行為といっても過言ではない。


本人にとってみれば、(他者から見れば)不合理な行動であることは、言われなくてもわかっている。わかっているのに「やらざるを得なかった」、「そうするしかなかった」のだから、それは「仕方がなかった」のである。


変革リーダーは、これらの言葉を単に本人の「言い訳」だと受け流してはならない。「とてもじゃないけれど、表立って抵抗派のせいだとは言えないんです。だから、せめてそのことだけは気づいてくださいよ」という悲痛な叫びを無視すればするほど、推進派は報われず、慎重派は抵抗派の仮面を被り、抵抗派の声は大きくなる。


したがって、変革リーダーには、「やらざるを得なかった」「そうするしかなかった」「仕方がなかった」という言葉の背景にある声なき声に気づく力が求められる。

Recent Posts

See All

「誰から学ぶのか?」から脱却するための自己紹介の定番のセリフ

講演で自己紹介を終える際に、定番と言ってもいいセリフがあります。それは、「僕が誰かというのは重要じゃなくて・・・」というセリフです。 たしかに、一般的に教育において、「誰から学ぶのか?」という視点は大事です。ただ、僕が提供しているノンテクニカルスキルの組織学習において大事なことは、あくまでも「誰と学ぶのか?」であり「何を学ぶのか?」であり「どのように学ぶのか?」です。 なぜならば、当然ながら現場の

組織の2:6:2の法則は個性のマネジメント

変革リーダーが自ら迷子にならないための羅針盤である組織の2:6:2の法則。僕はこれらを推進派、慎重派、抵抗派と呼んでいますが、このように分けると、ともすると善し悪しでとらえてしまうかもしれません。しかし、組織の2:6:2の法則は、善し悪しではなく、「人は本来弱い生き物である」という前提で使わなければ、リーダー自身が迷子にならないための羅針盤でありながら、その羅針盤を使うことによって迷子になってしま