top of page



目移りを防ぐために、あえて新たな学びを見ないようにする
組織学習(練習)は、「あれもこれも学ぼうとすると、どれもこれも身につかない」というジレンマとの戦いと言えます。 世の中は「これからは◯◯だ!」といったブームが来ては、「◯◯はもう古い!これからは△△だ!」といった新しいブームが来ることが繰り返されるので、「あの人もこの人もそう言っているから、◯◯はもう古いんだな。じゃあ今ブームになっている△△を学んでみよう」といったように、新たなブームの誘惑に「学びの目移り」が起こりがちです。 ただ、そのようなブームの中には、ネーミングが変わっただけで、本質は前と同じことだったりすることも、意外と多いかもしれません。であれば、「あぁ、今話題の△△って、実は前から学んできた◯◯と本質的には同じなんだよね。だったら、◯◯をさらに深めていこう!」といったように、新たなブームに目移りせずに、従来の学びをより浸透させていく営みが大切だと言えます。 さらに言えば、新たなブーム(学び)を見てしまう(知ってしまう)から目移りするのであれば、あえてそれを見ないようにする、言い換えば、ブームに対して健全に無関心になることも、時と場合
佐藤 和弘
Oct 15


医療者は「医療業界のアスリート」
アスリートが日々の練習を通じてそれぞれの種目に必要なスキルを身につけるように、医療業界のアスリートである医療者もまた、日々の練習を通じて業務に必要なスキルを身につけることが求められます。 ただ、毎日が業務という試合である医療現場においては、さまざまなスキルを身につけるための十分な練習の時間をあらためて確保することは、現実的には難しいでしょう。であれば、健全な妥協を行い、現場業務の「外」で練習の時間をつくるのは(ある程度)諦めて、現場業務の「中」で練習の時間をつくらざるを得ないことになります。 これが、僕が「現場の研修化」と呼んでいる考え方です。 本来、どんな業務においても、何かしらの学びがあるはずですが、次から次へと業務をこなさなければならない状況において、目の前に現れる学びを無意識的に飛び越えてしまうために、なかなか成長実感を得られないということは、往々にしてあるのではないでしょうか。だからこそ、「意図的」という言葉が大切で、さまざまな業務を行っているその瞬間に、意図的に振り返って「教訓の引き出し」を行っていくことが求められます。...
佐藤 和弘
Oct 14


機嫌と医療の質と情理のリアリズム
「朝に上司の機嫌が悪いので、報告すべきことがあるのに躊躇してしまう」 一般的に、このような経験は日常よくあることでしょう。それだけに見過ごされがちかもしれませんが、これを医療の質観点から眺めてみると、意味合いが変わってきます。なぜならば、このことは...
佐藤 和弘
Jul 1
bottom of page