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さまざまな考え方に「*個人差があります」という言葉をつけてみる
「人は本来弱い生き物である」 よく、組織変革の文脈で伝えている考え方ですが、もちろんこれは、皆が一様に弱いわけではなく、程度の違いがあるでしょうし、「いや、私は弱くない!私は強い!」と思う人もいるかもしれません。 このように、ある考え方を基にしながらも1人ひとりの個性に向き合うためにおすすめなのが、「*個人差があります」という言葉をつけてみることです。 ——————————————— 人は本来弱い生き物である* *個人差があります ———————————————
佐藤 和弘
Oct 22


医療者は「医療業界のアスリート」
アスリートが日々の練習を通じてそれぞれの種目に必要なスキルを身につけるように、医療業界のアスリートである医療者もまた、日々の練習を通じて業務に必要なスキルを身につけることが求められます。 ただ、毎日が業務という試合である医療現場においては、さまざまなスキルを身につけるための十分な練習の時間をあらためて確保することは、現実的には難しいでしょう。であれば、健全な妥協を行い、現場業務の「外」で練習の時間をつくるのは(ある程度)諦めて、現場業務の「中」で練習の時間をつくらざるを得ないことになります。 これが、僕が「現場の研修化」と呼んでいる考え方です。 本来、どんな業務においても、何かしらの学びがあるはずですが、次から次へと業務をこなさなければならない状況において、目の前に現れる学びを無意識的に飛び越えてしまうために、なかなか成長実感を得られないということは、往々にしてあるのではないでしょうか。だからこそ、「意図的」という言葉が大切で、さまざまな業務を行っているその瞬間に、意図的に振り返って「教訓の引き出し」を行っていくことが求められます。...
佐藤 和弘
Oct 14


機嫌と医療の質と情理のリアリズム
「朝に上司の機嫌が悪いので、報告すべきことがあるのに躊躇してしまう」 一般的に、このような経験は日常よくあることでしょう。それだけに見過ごされがちかもしれませんが、これを医療の質観点から眺めてみると、意味合いが変わってきます。なぜならば、このことは...
佐藤 和弘
Jul 1


抽象化した後は再具体化を忘れない
現場業務における複雑な出来事を概念的に理解するために抽象化することは大切です。ただ、概念は行動するためにあると考えてみると、抽象化した後は、再度具体化することを忘れないこともまた大切になります。 例えば、ある出来事(行動)を通じて、リーダーシップは「何をしないか?を決めるこ...
佐藤 和弘
Jun 29


本人にとってどう都合が良いのかを考える
組織の2:6:2の法則を用いると、ともするとスタッフ一人ひとりの個性が見えなくなってしまいそうに思えますが、実はむしろ逆で、個性に目を向けるために、あえてスタッフを推進派、慎重派、抵抗派に分けてとらえます。 例えば、あるミーティングで発言しない慎重派に当たるAさんは、本当は...
佐藤 和弘
Jun 28


(未来の)自分を守るために他者のミスを批判しないようにする
「他者のミスを批判しない」 というと、相手のことを思いやるといった利他的な印象がありますが、ここで注目したいのはそのような美しい話ではなく、 「ミスを責めると自分が同じミスをした時に逆に責められますけど、大丈夫ですか?」 という問いについてです。...
佐藤 和弘
Jun 27


他施設の事例から学ぶ際は、自施設との共通点と相違点を往復運動する
他施設の事例を知ることは大切ですが、ともすると、自施設との共通点だけを見出して「ウチのやり方は間違っていない!」と安心材料にしたり、相違点だけを見出して「やってることが違うから参考にならない!」と諦めてしまいかねません。...
佐藤 和弘
Jun 24


論理は内向きに働き、議論は外向きに働く
個人の情理(本音)に素直に従えば、自施設全体のことより自部署のこと、自部署のことより自分自身のことといったように、論理は内向きに働くと言えます。 一方で、組織の合理に従えば、自分自身のことより自部署のこと、自部署のことより自施設全体のことといったように、議論は外向きに働くこ...
佐藤 和弘
Jun 22


沈黙という同調は賛同ではない
空気をポジティブに変える鍵を握る、組織の多数派である慎重派。その慎重派が自分(たち)を守るために利用する防具が「沈黙という同調」です。 そのうえで大事なことは、この「沈黙という同調は賛同ではない」ととらえておくことです。「賛成も反対もしない」ということにこそ意味があるからで...
佐藤 和弘
Jun 21


ズレた論点は否定せずに保留する
議論を正しく導くためには、以下の3つのステップを回していくことが大切です。 ①あるべき論点を明確にする ↓ ②今の論点を明確にする ↓ ③あるべき論点に戻す 一方で、例えばあるスタッフがあるべき論点(本来議論すべき論点)とズレた論点に関する意見をしたとします。その際、「いま...
佐藤 和弘
Jun 20


理由をどこまで伝えるべきかを考える
正しい行動を取るためには、結局は、行動の計画である対策を立てることが大切になります。そしてこれは、他者に伝えるうえでは、対策という論点が結論ということになり、その他の5つの論点がそれを行う理由というように構造化できることを意味します。...
佐藤 和弘
Jun 19


「なぜ?」を繰り返す際に陥りがちな罠
問題解決において、原因を表面的な理解に留まらず深掘りしていくために、「なぜ?」を繰り返していくことは大切です。 ただ、「なぜ?」を繰り返す際に陥りがちな罠が、問題との「距離」が遠くなって混乱しかねないということです。 例えば、ある機器の操作の確認ミスという問題の原因を深掘り...
佐藤 和弘
Jun 17


スタッフの意見を聴きすぎない力
リーダーがスタッフ一人ひとりの意見を聴くこと自体は、もちろん大切です。このことには、現場の半径5メートルの情報を把握するという意味合いと、「私はあなたの意見に耳を傾けていますよ」という意思表示という2つの意味合いがあるからです。...
佐藤 和弘
Jun 16


「やる」前に「やめる」を基本行動にする
業務改善は次の4つの「順番」で考えることが大切になります。 ①やめる(なくす) ↓ ②減らす ↓ ③わかりやすくする/やりやすくする ↓ ④(他者に)わたす ある問題解決において新たな業務を行うことになった場合、少なくとも実際に問題が解決するまでの間、基本的には一時的に業務...
佐藤 和弘
Jun 16


今はorとandのどちらで議論すべきかを考える
「腕の良い医療者がいいですか?それとも、優しい医療者がいいですか?」 このような問いは、以前からあります。たしかに、このようなorの議論は、大事なことに順番を決める(優先順位をつける)ためには重要な営みです。あれも大事、これも大事では、全部が大事になってしまいます。...
佐藤 和弘
Jun 14


情理のリーダーシップは「急がば回れで率先垂範」
人には感情がある以上、医療現場は合理ではなく情理の世界。だからこそ、リーダーシップもまた、合理ではなく情理に基づくものであることが求められます。 そして、情理のリーダーシップにおいて基本姿勢と言えるのは、「急がば回れで率先垂範」です。...
佐藤 和弘
Jun 12


テクニカルスキル教育とノンテクニカルスキル教育の融合
医療現場では、テクニカルスキルとノンテクニカルスキルという2種類の糸が複雑に編み込まれたセーターで患者さんの身体を温めています。ただ。編み込まれたままそれぞれの糸の素材を把握するのは難解なので、一旦糸を解いて、それぞれの糸の素材を把握しようとします。...
佐藤 和弘
Jun 11
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