top of page
  • Writer's picture佐藤 和弘

一時的な非効率の谷を乗り越える

Updated: Jan 28, 2023


新しい取り組みは慣れていないので、慣れるまでに時間を要します。加えて、慣れていないことを行うことによって一時的に業務が非効率になり、そこでさまざまな問題が起こる可能性があります。


ですので、その新しい取り組みの感想をすぐにスタッフに聞くと、「効果が実感できない」「うまくいかない」「やりにくい」といった反応になることは自然なことだと言えます。


つまり、新しい取り組みがうまくいかないのは、その新しい取り組み自体が有用でないのか、それともただ慣れていない、言い換えれば習慣化できていないからなのかを分けて考えることも大切になります。ただ、前者はやはり続けてみなければわからないわけで、結局は、どちらにしてもある程度の期間、その新しい取り組みを続けていくことが大切になります。


だからこそ大事なことは、「まあ、騙されたと思ってしばらく続けてみましょう!」といったように、「健全にごまかす」リーダーシップです。習慣化の途中の段階で正確に現状分析してしまうと、どうしてもネガティブな評価になりやすい。それがわかっているなら、それによって組織の(本来ポジティブになるはずの)空気に水を差してしまうのなら、意図的に「まあまあ」とごまかしながら、とにかく継続していく。


その結果、その新しい取り組み自体が有用でないとわかったら「ごめん!道を間違えてた!」と違う道に方向転換せざるを得ませんが、もしその新しい取り組みが自体が有用であることがわかったら、「ほら、最初に言った通りだったでしょ!」とドヤ顔する。


このように、健全なごまかしとドヤ顔のリーダーシップが求められると言えます。

Recent Posts

See All

ワンフレーズ・ノンテクニカルスキル18

「引き算の美学」 リーダーシップもマネジメントも、上手くいかなかった時に、「あれもやってみよう!」「これも加えてみよう!」と、つい「足し算」で考えがち。しかし、上手くいかないのは、何かが足りないのではなく、実は、今やっている働きかけや今ある仕組みに余分なものがあるのかもしれない。複雑なリーダーシップやマネジメントは、スタッフの理解や行動も複雑にしてしまう。だからこそ大事なことは「引き算」。迷ったら

ワンフレーズ・ノンテクニカルスキル17

「朝令暮改力」 生成AIの登場のように、ある1つのプロダクトやサービスによってBefore→Afterで突然世界が変わる時代、リーダーには朝令暮改力が求められる。だが、「これまで言ってきたことと違うことを言う」ということは、リーダー自身の情理的な抵抗感もさることながら、ともするとスタッフとの信頼関係を損ないかねない難しさがある。そのうえでポイントは3つ。1つ目は「変わらない目的軸(芯)を持ち、それ

ワンフレーズ・ノンテクニカルスキル16

「フレームワークのジレンマ」 物事を視点に分けてとらえるフレームワークは、本来は考えるための道具であるにも関わらず、フレームワークを使うことで満足してしまい、考えることをやめてしまうと本末転倒になる。考えるための道具であるフレームワークを使うことによって、考えることをやめてしまうジレンマ。フレームワークは部屋(思考)の整理整頓(片付け)。スッキリして気分が良くなるが、大事なことは、整理整頓した後に

bottom of page