例えばMBA不要論のように、「◯◯は役に立つのか?」といったことに関する議論は以前からあります(◯◯には、ご自身が関心のある学位や資格を入れてみてください)。
これは結論を言えば「人によりますよね」で終わりなのですが、別の表現をすると、次の四面思考で説明することができます。
① ◯◯を学んで活躍できる人
② ◯◯を学んでも活躍できない人
③ ◯◯を学ばなくても活躍できる人
④ ◯◯を学ばず活躍もできない人
何をもって「活躍」とするのかは置いておいて、ここで大事なことは、「どこの視点で議論しているのか?」ということと、「他の視点もあることを議論の前提として押さえておく」ことです。
「◯◯は役に立たない!」と主張する人は、もしかすると、実際に②や③にあたる人を知っていて(それは自分自身の場合もあるでしょう)、その実感から言っているのかもしれません。しかし、世の中は広いので、おそらく、◯◯を役立てている人もいるはずで、そうすると、単に①にあたる人に出会っていないので知らないだけとも言えます。
本来、学ぶということは良いことであり、さまざまな学位や資格も、その取得に至る過程で学んだこと自体には意義があるはずです。ただ、四面思考的には、程度の違いはあれど、4種類の人がいる。であれば、特定の学位や資格をさも全員がそうであるかのように否定(役に立たない!)ということもできなければ、逆に肯定(役に立つ!)ということもできないことになります。
この観点を踏まえても、やはり結論は「人によりますよね」で終わってしまうのが、さまざま学位や資格に共通する考え方ではないでしょうか。
Comments