あるべき姿を描くことが最も難しい理由
- 佐藤 和弘
- Dec 19, 2025
- 2 min read
【目的】【現状】【あるべき姿】【問題】【原因】【対策】の6つの論点(大陸)からなる問題解決の六大大陸。これら6つの論点の中で、最も考えるのが難しく、かつ、考える習慣をつけにくいのが、【あるべき姿】でしょう(考える習慣をつけにくいから、考えるのが難しいとも言えます)。
【目的】とはそもそも抽象的な「概念」ですから、「最善の医療を提供する」「安全安心の医療を提供する」「患者中心の医療を提供する」といったように、医療機関の理念に掲げるような言葉を紡ぎ出すことはイメージしやすい一方で、その【目的】が実現できている未来の現実世界を具体的な「場面」で表す【あるべき姿】は、ある意味、【目的】とは表現方法において対極にあるととらえることができます。
【目的】抽象的な「概念」
↓↑
【あるべき姿】具体的な「場面」
そのうえで、例えば「最善の医療を提供できている具体的な場面をロールプレイで再現してみてください」といざ言われると、おそらく戸惑うでしょうか。誰にとって何をもって最善の医療と言えるのか、簡単に答えを出せる問いではないからです。
さらに言えば、診療報酬制度に基づく医療は、改定のたびに、言わば医療の未来の「道標」を示してくれますが、反面、この道標は与えられるものであって自分たちで見つけるものではないため、どうしても受け身になりやすく、自ら【あるべき姿】を描く動機を得られにくいものではないかと考えています。
これらのことをふまえたうえで、現場のスタッフ間のさまざまな対立や軋轢、意見の食い違いなどが起こってしまうのは、実は、それぞれに思い描いている【あるべき姿】が異なっているからかもしれません。旅の目的地である【あるべき姿】が異なれば、どうやってそこに向かっていくのかも異なるからです。
だからこそ、スタッフ全体で共通の【あるべき姿】を描いていくことが大切になると言えます。



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